ワイドアングルコンバージョンポートとは

ワイドアングルコンバージョンポートとは、ドームポートでの問題を解決するため、水中用に補正されたレンズを組み込んだ画期的なコンバージョンポートです。
水中画角を大幅に広角にするだけでなく、中心もコーナーもシャープネスを劇的に高め、コントラストを改善します。

一般的なドームポートは・・・

水中でワイドレンズを使用する場合は、ドーム内の空域に光が通過するときに光を屈折させないため、フラットポートに比べ空気中と同じ画角が保持でき、収差も少なくなります。

水中では、ドームポートが追加のレンズ構成として機能し、カメラに非常に近い被写体の虚像を作成します。問題は、虚像が湾曲していることで、虚像の被写体の周辺部分は中心部よりもカメラに近く見えます。そのため、周辺部は被写界深度から外れたり、湾曲が強いため周辺部が甘く見える原因になります。また、レンズが広角であるほど問題が顕著になります。
そこで、周辺部の甘さを減少させるために下記の対応を行います。
・ドームポートの口径を大きくすることで、虚像の中心部と周辺部の距離を近づける。
・ドームポートの口径を大きくすることで、主変部の湾曲を小さくする。
・できるだけ絞ることで、周辺部を被写界深度内に収める。
・レンズがドームポートに近づきすぎないよう、適切なエクステンションリングを使用する。
 
ただし、通常のドームポートでは、上記の対応を行っても問題は完全に解決されません。

解像度比較

ワイドアングルコンバージョンポート(WACP)と通常のドームポートの水中画像周辺部の画質の比較(Nauticam光学研究所)

テスト結果
・WACPは、全ての絞り値でドームポートより優れている
・いずれのポートも絞り込むほど、画質が向上する
・ドームポートは、ワイドにするほど周辺画像が甘くなる
 
NA製品の画質優位順
優位性1:WACP
優位性2:ワイドコンバージョンレンズ(WWL-1/1B/C)
優位性3:ドームポート(φが大きいほど優位)

実写比較

「NA ワイドアングルコンバージョンポート X0.36(WACP-1)」と「NA 230ガラスドームポート+16-35mm」の周辺画像比較

*被写体は異なりますが、同様な構図での周辺画像比較となります。

 
NA WACP-1+Nikon 28-70mm(28mm:画角130°) 


f/8-f/22 では完璧な画質で、f/5.6 は良好なディテールを保持し、f/4 でも使用可能です。

NA 230ガラスドームポート+16-35mm(16mm:画角102°) 


f/16-f/22 で非常に良好な画質で、f/8-f/11でも使用可能ですが、f/5.6 と f/4 は使用に向きません。

絞り値による周辺画像の比較 



WACP-1の方が画角が広いのにもかかわらず、WACP-1の「f/5.6」の画質は、16-35mmの「f/16」の画質に匹敵します。
WACP-1の画質の優位性と、絞り値の選択範囲が広いことをがわかります。

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